Until a fabric is made 1
Until a fabric is made 1
皆さんこんにちは。東銀座店古谷です。
只今東銀座店では、春物の服地の入れ替えをおこなっています。たくさんの生地を畳んだり、広げたりしていると、皆さんが店頭で見ている生地が出来上がるまでには、大変な工程を経ていることに気づきます。
昨今は生地のクォリティの判断基準を、SUPER表示でなされることが多く、一般の方でもその傾向が高くなっています。でも、実際の良し悪しの判断は羊毛番手(SUPER〇〇’Sという表示で、繊維の直径)以外の項目でも重要なものがあったりします。
では、どのような工程で生地が出来上がり、どんなクォリティが存在するのか?などをすこしづつお知らせしていきたいと思います。
その1回目は、「ウール」です。
もちろんウールは生地の素材ですが、一言でウールと言っても実は様々な種類があります。
日本でウールの利用が始まったのは、明治以降ですから生産量はほぼ0%です。その利用には他国からの輸入に頼っています。
では、羊毛はどの国からの輸入が多いのでしょうか? オーストラリア? イギリス?
実は羊毛の輸入先で最も多いのは、何と今や中国です!!! とはいえ、これは羊毛全般の話で、セーターやカーペットなどの原料としての輸入です。
そもそも、羊毛(原毛)を輸入し、糸を作り生地を織る という服地の作り方は本当に少ないのです。皆さんがお好きな、イタリアのブランド生地などは生地として輸入されますし、糸の段階で輸入されることもあります。
では、羊毛の生産量はどこの国が多いのでしょうか?これも羊毛全般ではやはり中国なのですが、服地用に限定するとおなじみのオーストラリアとニュージーランドが双璧ですね。
昔は(何十年前か前)ニュージーランドの羊毛は毛の直径が太く、カーペットなどに利用され、アパレル用の羊毛はオーストラリア産がほとんどでした。でも今では高度な品種改良によって「MAF(マフ)」に代表されるような高品質のウールを算出しています。MAFに関してはニッケが開発したMADE IN JAPANなんですよ。(念のため)
MAFのどこが高品質なのか?など色々お話できるところはありますが、話があちこち飛んでしまい、収拾がつかなくなりそうなので、続きはまた次回で。
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