黄金比、というのを一度は聞いたことあるのではないでしょうか。
マッチ箱や、人で言えばボンキュッボンの峰不二子みたいな、誰もが「整ってるね~」と唸るのがその黄金比で構成された形です。
3年かそれ以上か、以前ブログでも書きましたが、スーツ、紳士服でもそれは当てはまります。
衿の幅、ポケットの位置、他にも丈など、それらの形や角度を絶妙に変え、体型に合わすのもオーダースーツの特徴です。
簡易サイズの計算式ということで。
黄金比とは少し逸れるかもしれませんが、誰でも黄金比に習った標準のサイズが分かる式をご紹介。
まず初めは、<上衣丈>
基本的には総丈(FL)から合わせます。
総丈(FL)とは、首下の第二頸椎(骨が出ているところ)から、かかと下までの距離。
メジャーのない方は身長から25㎝~26cm引くと大体当てはまります。
身長170として、総丈(FL)は145
FL(145)×50%=上衣丈72.5(昨今だとマイナス1~2cm程)
次に<袖丈>
基本的に袖丈もFLで合わせます。
FL×40%(58cm)が今の気分ですが、標準はここからプラス1cmします。
補足:グローバルスタイルさんでは、裄丈+3㎝-1/2肩幅の式があるそうで、皆さん色々です。
次は<スラックス総丈>
FL×67%から、気分で-○cm~+○cm
自前の計算式で、参考にした式は2003年、その頃はFLの70%が標準でした。(ナガイ!)
次に<渡り巾>
スラックス、ももの付け根の幅です。
ヒップの1/3(+0.5cmノータック、+1.5cmワンタック、+2.5cmツータック)
他にも、もも廻りの50%(+5cmがノータック、+6cmがワンタック、+7cmがツータック)
ももが太い方は後者が多いです。
余談で、<背丈>
背中の凹んでいる位置で、腹が一番凹んでいるまたは腹が出ている位置です。
FLの1/3からマイナス7cm=背丈
背丈は前釦の位置にも大体当てはまるので、これも重宝して使います。
一部だけご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
他にもベントの深さ、腰ポケットの位置、黄金比に習った入れ方はいくつもあります。
特に袖丈やスラックスの総丈については、短い長いがよく分かりますね。
最後に、これ通りにしても良い服にはなりません。
誰しも170cmでA体の標準体型している訳でもなく、私のように足が短く骨盤もズレている方もおれば出尻や反身、猫背や怒り肩の方もいます。
あくまで参考にする計算式であって、これも使用した上で好みや仕事柄、着用シーンを伺いサイジングします。
カッターやフィッターの人間力と経験力で成り立っていたオーダースーツですが、もし3D採寸にこれらの感度までがシステムに入れば。
21世紀、特に時代はコロナ禍、デジタル化が進みます。
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