9月も下旬になり、帰り際の涼やかな風が心地よい。
最近はブラックスーツや略礼服の注文が増えたように思えます。
大事な人を祝うための服であり、送るための服でもあります。
我が家でも昨年祖父が虹の橋へと渡り、今のところ周りでも静か、ほっとしています。
さて、略礼服の必要な着用シーンとしては、そのまま、慶弔です。
お通夜は場合によってはブラックスーツやダークスーツなどでも構いません。
何年か前、お客様に言われたのが、「うちはそこまでかしこまった家系じゃないから」
いやいや、絶対に必要です。
ましてや30歳超えて体型も変わってくる、20代の略礼服と30代40代の略礼服とでは<黒の濃さ>も<サイズ感>も変えていかなければいけません。
その時に考えればよい、と思われている方はすぐにクローゼットを開けてください。
スラックスのウエストが無駄なく納まるか、尻やもも周り、長時間正座出来る程のゆとりがあるか、焼香あげる際に上着の前釦を締めてもこぶし一つ入るか。
略礼服(フォーマル)は決して安くありません。
最近はポリエステル100%でもかなり黒に近づきましたが(既製品を見に行くと化繊40%~100%がほとんど占めていました)、それでも、○○やまの既製品で3~5万はします。
墨黒と呼ばれるほど深い黒生地になると、昔はドスキン一択でしたが流通も少なく何より重たすぎて販売しづらく感じました。
オーダースーツも最近では通年向け(260~300g)が圧倒的に増えたように思います。
真夏や真冬、暑い寒いに中お寺で挙げるのも減り、冷暖房がしっかり効いた式場メインになったことからだと言われています。
余裕を持ち、必要な時に備え、どうぞ誂えください。
お立場のある方にもなると出席される機会も多いかと思います。
もっと理想で言えば、夏物と冬物の2着購入をお薦めします。
世界中どこよりも真面目な日本の文化、見る人は見ています。
※写真はブラックスーツ