秋の気配も次第に濃くなり、ともいかず朝ともに日中は酷暑続く9月です。

 

今夏は新型コロナの影響が拡大、継続し、影響のもと経済は悪化、アパレル業界も紳士服に限らず大きな打撃を受けました。

 

TVやSNS、毎日のように暗い話で飽き飽きします。

 

心躍る特別なもの、思わず笑みがこぼれてしまうもの。

 

今飢えているのはまさにこれ、食欲や物欲etc.など欲の一つとしてファッションがあるならば、オーダースーツも、「今、手に入れたい特別なもの」とあってほしいと願います。

 

 

 

出だしに戻ると夏も暦の上では早終わり、実際には9月末まで残暑が続き、朝夕は秋の緩やかな風が乾いた良い香りがします。

 

10月にもなると、衣替え。

 

ビジネススーツにおいても同じ、で夏の装いから秋、そして冬へ衣替えしなくてはいけません。

 

 

「今季はどんなスーツを誂えようか。」

 

 

ビジネススーツに流行はありません。

 

ビジネスウェアとしての流行はなくとも、実際には非常に緩やかな足並みで、シルエットやディティールなどの角度や幅、細かくゆっくりとトレンドは変化していきます。

 

 

今はどんなスーツがトレンドなのか、色、ブランド、サイズ感、シルエット。

 

 

特にサイズ感に関しては、およそ10何年、20年以上同じようなサイズで誂えてきた方には変化が必要です。

 

ジャケットは衿ミツが浮いてないか、首にストレスがないか確認し話し合いながら決めます。

 

肩は余っていないか、二の腕まで当たっていないか、肩パットは4号から5号の薄めのものを選びます。

 

ラペルの角度、クラシコイタリアが流行った頃は肩線と平行まで持ちあげたハイゴージが多かったですが、最近は下へ斜角のついた下がり衿が多いのも特徴。

 

身幅のサイズはもちろん大きすぎず小さすぎず、細身のスーツが好きな方はワンサイズ大きくした方がトレンド気分です。

 

スラックス、程よい股上の深さであって適切なベルト位置、同じくローライズが好きな方、1cmだけでも深く設計した方が足も長く見え、尻も下がって見えません。

 

ヒップから膝にかけては程よい運動量を持たし、クリース線に影響でるような横シワが入るとNG。細身の好みはスラックスの寿命にも影響あります。

 

ワンタック、ツータック付で脇は縦ポケットなどの英国調は従来から引き続き流行っているようです。

 

クリース線を真っ直ぐ落とすなら、ふくらはぎとスラックスが当たらないようにゆとりを持たせ、ほぼクッションのないよう股下を決めます。好みがありますが、私にはおおよそ大きく感じます。

 

尾錠付き、ベルトレスなどもやはりマス層を意識しているのか継続中です。

 

 

 

これらは業界人の理想でもありますがやはり理想は中々浸透しないもので、蓼食うナニも好き好き、ビジネスウェアとしてのオーダースーツと考えるとほとんど同じシルエットが現実です。

 

 

 

 

10月にもなると、いよいよ衣替え。

 

スーツにはどんなタイを合わせますか?

 

嗜みの一つに色遊びがあります。

 

グレーにはこれ、ブラウンにはこれ、ネイビーにはこれなど。

 

実はネクタイが苦手で、それでもTPOに合わせて巻きます。

 

今年の着回し、さて、今秋は何を巻こう。