生地は色々な国で織られています。
数少ないのですが日本でも織っていて、
ここ最近では中国の生地も少なくないですね。
オーダースーツ生地の多くは
イギリス、イタリア、フランスなどが有名ですが
なかでも織元は、イギリスやイタリアに多くあります。
ビッグヴィジョン各店舗にて取り扱っている生地もイギリスやイタリアが大半です。
イギリス生地は
堅牢で耐久度が高いイメージですが
それは
イギリスという国は寒い地域なので、
スーツも着るものも暖かい方が良く、
生地も厚い方が好まれます。
そして
生地が厚い為、ガチッと硬い鎧のような構築的なスーツに仕上がります。
対して
イタリア生地は
鎧のようなスーツではなく、
もっと柔らかくサラッと身に纏うようなイメージです。
もともとはスペインにだけ存在していたメリノ種という羊に目をつけ
糸を細く、細く、柔らかくなるように…
と、羊毛の品種改良が重ねられていきました。
また、イギリス生地は
緯糸(よこいと)を双糸にしている糸が多いのに対して、
イタリアの生地は
単糸(たんし)といって、1本だけで織っている生地が多く、1本の糸だから柔らかさが出ます。
柔らかい分シワにはなりやすいのですが、着ていて身体に馴染みやすく美しい…
そんな服地が多いのがイタリア生地です。
ちなみに、柔らかくしなやかな生地はどうしてもシワになりやすいのですが、
ウールの質がよければ、シワの復元力は高く、
ハンガーにかけて霧をかけ、ひと晩吊るしておけば、ある程度のシワは元に戻る傾向にありますのでご安心ください。
Eゼニアや、カノニコのジャケット生地が入荷しました。
ファッションの国
イタリアのモノづくりへの発想
イタリア生地の色気や華やかさを是非お楽しみください。
追記
イタリア生地の特徴は、織機の前にデザイナーが座っている
といわれています。
実際に座っているわけではないのでしょうが、
デザイナーの影響力が現場に発揮されている、
という意味合いのようです。
モノづくり(製造)というよりは
アート(芸術)なのでしょう。。。
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渋谷店 三浦