こんにちは。 東銀座店古谷です。
今日は春物生地の紹介をしようと思いましたが、生地がどうやってつくられるかを
お伝えしようと思います。
実は、生地が出来るまでには、とてもたくさぁ———-んの手間が掛っている
割に、一部の有名生地ブランド名しか周知されていないように思うからです。
と、ここまで書いて沢山の手間がかかっているのは、生地だけではなく、その前の段階
糸 更ににその前の段階である羊毛 これらが出来るまでには、やはり相当な手間が
掛っていることに気づいてしまいました! う~ん 気づいてしまったからには仕方ない。
今日は、羊から行きましょう!!!
羊と言うと、オーストラリアやニュージーランドが思い浮かびますよね。
実際、世界の産毛量は、この二カ国で全体の30%を占めています。
その中でもスーツ服地の羊毛を産出しているのが、オーストラリアなのです。
ニュージーランドの羊毛はと言うと、繊維が太くカーペットなどに使用されることが多いという
イメージが強いのですが、近年MAFというハイクォリティな素材を開発しています。
昨年好評をいただきました、ロロピアーナのジーランダーもニュージーランドウールを使用しています。
(すべての糸がニュージーランドウールではありませんが)元々ニュージーランドの羊は、羊毛の利用
のほかに食用のための利用が少なからずあったため、オーストラリアと比べると、ノンアパレル用が多く、
服地用の羊毛と言えばオーストラリア産が有名なのです。
皆さんは「メリノウール」って聞いたことがあると思います。このメリノとは羊の品種をいいます。
メリノ種という羊の品種がいるわけです。
今では世界のメリノですが、オーストラリアで広まったきっかけは、1797年軍人であったジョン
・マッカーサーと言う英国人が、広大な土地で興す産業として羊の飼育を考えたのが初めでした。
このときの羊が、メリノ種の原種である「スパニッシュメリノ」です。
このスパニッシュメリノは繊維が純白でかつ細く、しばらくスペイン王室門外不出とされて、その
純血を保持されていました。
この時ジョン・マッカーサーが南アフリカから連れてきたのは、たった13頭の羊だったのです。
この時の羊の子孫が、現在のメリノウールを産出する祖先となっています。
さて、説明が長くなりすぎました。この続きは次回へ(多分ね)