スーツも筆も同じコト！

書道の文字を書く筆とスーツ用の生地に使われる羊毛・・

全く違う用途に用いられますが原毛には似た特徴があります。

書道用の筆には長さや太さの違いや、馬、イタチ・・素材も色々あるのですが

自分が良く使っているのは、山羊の毛です。

筆はスーツ用のウール素材のスーパー表示と

同じように毛の細さや長さで使う用途が分かれます。

左が細微光峰（さいびこうほう）：細くて艶のある良質な毛、細かく綺麗なカスレが書けます。

中央が粗光峰（そこうほう）：毛が太く粗い分、力強い文字を書くときなどに使います。

右は天尾（あまお:馬のシッポ）：更に太く頑丈な毛質です。荒々しい線を出すことができます。

自分の作品で恐縮ですが新国立美術館にて行われている創玄書道展には左の細い毛と右の太い毛の筆2本を使って書きました。横幅220cmサイズの紙にもこのくらい大きな文字が書けます。

用途によって使い分けるのは、スーツも筆も同じ様です。

雑誌などにも書かれているスーパー〇〇・・？

※画像はビッグヴィジョンで人気の『ロロピアーナ  オーストラリス』スーパー150S・・

スーパー表示は原毛の細さを表しています。

super100’s           18.5     ミクロン

super110’s           18.0      ミクロン

super120’s           17.5      ミクロン

super130’s           17.0      ミクロン

super140’s           16.5      ミクロン

super150’s           16.0    ミクロン

super160’s           15.5　ミクロン

・・数字が大きいほど細くて繊細、光沢の綺麗な素材です。

上質なツヤは高級感があって目を引きます。

カッコイイです。

着心地も良いです。

もう一つの人気ブランド『キャノニコ 』には、

スーパー110sのツヤのある細めの毛で織られた素材と

生地は色柄を見るだけでなくぜひ触って肌触りもお確かめください。

素材には良いところがあれば良くないところもあって、スーパー表示の数字が多くなる分原毛は細くなり摩耗には弱くなります。

春夏の生地は薄く、汗をかくことで生地にかかる摩擦も大きく痛みやすくスペアパンツがあると便利です。

ズボンを2本交互に履くことでスーツは長持ちしますよ。

着用シーンに合わせてご利用ください。

反対に安価な物は比較的原毛が太く丈夫なものが多いです・・分からないことなどは気軽に申しつけください。

ビジネスシーンや使われる用途によって使い分けが大事ですね。

生地は見るだけでなく、ぜひ肌触りをお確かめ下さい。