こんにちは~!
朝からなかなか冷え込んでいた本日も元気に営業中、
立川店です~!
唐突ですが……わたくし入社してから、ほとんど柄物スーツ着用。なので、ずっと無地のスーツも1着くらい欲しいなぁ…と思ってはいたものの、手を出していませんでした。柄が好きだから。
……という話を、以前ちょろっとだけしたのですが。
そこからの10月末の某バンドのヴォーカリストの急逝。。。
偲ぶ会も行けないし、自分の中の追悼を込めてあの方をイメージしたスーツを考えてみよう、と思い至った結果。選んだのは、「ド」が付くシンプルな黒無地でした。
礼服にする訳ではないです。あくまで通常のスーツ生地で、好きなようにする。ちなみにションヘルです。国産生地です。
ここ十数年、あの方は私が学生の時も、ずっと黒いスーツや黒い衣装だったし、そりゃあイメージとしては素直にそうなるか、と。
「夜と雨と猫と読書が好き」という……広くイメージされる「ロックバンドのセンター」という雰囲気からは、ワリと離れた方だったので、静かな雰囲気にはしたかったのです。しかし、独特の華やかさがあったから落ち着き過ぎていても違う訳で。。。
色々迷って、ロングスカートでスリーピース+長さの違うスカートをもう1着欲しかったので、とりあえず先にベストとロングスカートを注文しました。
たまに聞かれるんですが、社員ですけど、ホントちゃんとお金払ってますからね…笑
ベストはいつも同じ形で、スカートに合わせやすいレディース専用のパターンを選んでいたのですが……今回は、最近ずっと気になっていた形を試したかったのです。
それが、「ダブルの衿付きベスト」。
レディースパターンだと衿なしシングルのみなので、衿付きダブルを着たければメンズパターンを選ばなければなりません。
落ち着いた雰囲気の黒無地スーツにはしたいけれど、どこかドレッシーな要素は欲しかったのです。
ロングスカートだし、そこはクリアでいいのでは?……ではなく、あくまであの方をイメージしたかったし、たまに中性的なデザインの衣装もお召しになっていたので、それに倣ってメンズとレディースどちらの要素も入れたかったというのもあります。
必ず不具合は生じると分かっていたのですが、レディースのお客様(2023.10.27)で、あえてメンズのベストにてご注文いただいたお客様の記憶が新しく、自分で実験してみたい気持ちが大きくなっていました。
以前も書きましたが、性別云々ではなく生物学的な骨格の違いで、どうしても合わない部分が出ます。
そのお客様も、あくまで「イージーオーダーで可能な範囲」「いくつか妥協していただく箇所が発生すること」を十分にご理解いただけたからこそのご注文でした。ありがたいことに、その部分をしっかり話し合えたので、仕上がりを喜んでくださり、納得して受け取ってくださいました。
特に注意したいのが、バスト周りですよね。例として、人体見本さんを上から見ると、ちょっとだけ分かりやすいかもしれません。
←メンズ レディース→
線を引いて上から単純化すると良かったのですが……写真+見本用の人形でもベースの違いは何となく分かります。
基本のスリーサイズの数値自体は同じくらいだったとしても、その輪っかの形が違う。その部分に限りませんが、立体になる部分のカッティングや縫う部分の違いはなかなか大きいです。
基礎の部分で合致しないものを着るということは、思わぬ部分にシワが寄ったり、数値的にゆとりがあるのにきつく感じる恐れがある。そもそも肩幅とバスト周りのバランスが異なるから、思わぬ部分にゆとりが出すぎてしまう可能性もある。広げるにしてもつめるにしても、限界の数値がある。
……とそんなカンジなので、ジャケット辺りは意外と難しいところなんです。
スラックスに関しては、特に問題はないんですけどね。何名かに1回はメンズパターンを使っているくらいです。よく使います。
立川店ではまだご注文を受けていないですが、ツータックのスラックスなどは、それこそメンズパターンでなければ作れなかったりします。
クラシカルなデザインやバギーパンツ的なものがご希望のお客様には、メンズパターンを使用するのは自然な流れです。当店にもサンプルがあります。(ご興味ございましたら、いつでもご試着可能ですので、お声がけください)
ベストはジャケットと同じで思いっきりバスト周りが関係してくる上に、体型に沿ってしまうので、むずかしい訳ですね。だからと言って、スーツ生地で大きめに着るのは、ちょっとダラシない印象になると思われます。カジュアルならまだしも……。
なので、
・衿元は開き気味なるけれど、バスト周りはピッタリめの数値にする。
・衿は多分ちょっと浮く(浮き上がった分の縫い込みを後から入れることはできないので、そのまんまを覚悟)
・丈を長くするとボタン位置も下がるので、腰に引っかかって留められない可能性があるので、ギリギリ短めにする。
……というのを踏まえて、注文して出来上がったのがコレです。↓
光の加減でグレーに見えますが、黒無地ですよ。
↓ 着てみると、こんなカンジでした。
やっぱり衿は少し開いてるけど、何となくちゃんと着れたっぽいです。
意外と大丈夫でした。ちょっとビックリしました。下のボタンは、やっぱり位置的にギリギリでした。
ウエストを相当大きくすれば関係ないんですけどね。。。ウエスト数値に対する裾回りの仕上がりバランスは決まっているので、部分的に広げることはできません。
骨盤がしっかりあるので、ホントにこれが(私の)限界。肉を落としても、骨を削らないと無理です。
個人的に、もうちょっとだけ……微妙ですが、あと1cmくらい長くしたかったかも。。。
↓ 浮くだろうなぁ……と思っていた場所は、見事に浮きましたけどね。脇の部分と、背中ですね。
黒無地+黒シャツなので、シワが目立ちにくいっていうのもありますが、動いている分にはあんまり違和感はありません。
届いてすぐに試着したのですが、店長に客観的に見てもらっても「普通に着れてる」だったので、自己責任でやってみるもんだなぁ……とちょっと嬉しかったです。
思いっきり黒づくめになってしまうので、明るい立川店の店頭でそれ着るの??って感じですが、まったく問題ないし知ったこっちゃないですね!むしろ店の明るさが際立つ!
そもそも自社製品ですしね。私は、自分が好きな物を着てなきゃ、お客様方にも色々オススメできないですわ。。。
体型もゆとりの好みも十人十色。メンズ、レディースと分けたところで、合うものは結局それぞれです。
前提として、「どうにもできない部分を受け入れることが可能か」ということがありますが、制限の多いイージーオーダーでも、意外と遊べるということですね。
ジャケットは後から注文しているので、手元に届くのは少し先ですが、揃ったらアップしますね……笑
以上、実験してみたら意外と許容範囲に収まった私の衿付きダブルベストでした。
ちなみに、レディーススーツは上下で33,000円(税別)~承っております。
メンズの7Daysオーダーにプラス1日、「8Daysオーダー」として、レディースも早い納期が可能です。通常納期は、約1ヶ月。
レディース担当が不在の日もございますので、なるべくご予約をいただきたいです。
記事の下に採寸予約フォームを繋げておりますので、そちらからご予約いただいてもokですし、直接お電話いただいても大丈夫です。
お気軽にお問合せください🌟
◎追加で生地を入荷しました!
ジャケットでもスラックスでもお仕立てできる、コットン生地です。
生地の伸縮性のためにポリウレタンが入っているものもありますが、何種類かコットン100%をご用意しております。
以前、担当させていただいたお客様に、「ウール100%は体質上どうしても着れない」という方がいらっしゃいました。。。
オーダーの秋冬ジャケットは欲しいけれど、どうしても素材が……とお困りの方に、ぜひ一度ご覧いただきたいです。
裏地をつけても、チクチクと肌に触れる部分が気になる……という方におススメです。
シンプルな茶系が揃っていて、着回し&コーディネートもしやすいです!
在庫には限りがあります。店頭でご覧いただけますので、ぜひぜひお気軽にお越しくださいませ♪
↓ ちなみにコチラはウール100%のジャケット生地。こちらも店頭でご覧いただける生地が増えましたよ!
週末もなかなか不思議なお天気になりそうですが、年末へ向けたお買い物でお出かけの方も多いのでしょうか??
当立川店は、21時までの営業ですので、ご予定の後でも気軽にお立ち寄りいただけます。(ご注文受付は20時過ぎまで)
皆様のお越しを、心よりお待ちしております✨
立川店 トクナガ
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