何のためにある？　その4

皆さんこんにちは。

この二日間は梅雨の合間の晴れですが、何とも湿度が高く、梅雨明け直後のようです。

体調管理には気を付けたいですね。

さて今回はこちらをご覧ください。

こちらはスラックスの内側を上から見たところです。

左右に黒い三角の生地が見えますが、これは何でしょうか？

ご存知の方も多いと思いますが、「シック」と言います。　縫製工程の順番から、先付けシックとかその形状から三角シックなどと言います。

このシックの役割は「内股の摩擦の予防」と思われている方が多いようですが、一言で言うと「汗取り」です。ウールは（他の繊維も大概そうですが）湿った状態で摩擦を受けることが、一番ダメージを受けます。ですから直接汗（湿気）が生地に移らないようにするものです。結果として内股の摩擦要望にもなりますけれど。

では、こちらはどうでしょう？

これは上衣のアームホールを内側から見たところです。アームホールの下に半円形のベロのようなものがみえます。

こちらも「脇シック」と言い、シックと同様汗を直接生地に伝わらないようにしているものです。

脇の下は常に湿った状態にある上に、腕とアームホールは大体接触してますから悪い摩擦を受けやすいんですね。

これらは夏に限ったことではないので,本来はいつも付けておくと摩擦の軽減になります。（三角シックは指定が無くてもついています）

では、今日はこの辺で失礼いたします。

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