ブログをご覧の皆様こんにちは。

吉祥寺店の正田です。

 

今回は、お客様の問い合わせで非常に多いスーツの上着とジャケットの違いを

5つのポイントに絞って解説していきましょう。

 

①生地

スーツの上着とジャケットの違いでもっとも重要なのが生地です。

まずは両者を比較してみましょう。

 

こちらは、代表的なスーツ用の生地です。

スーツ用の生地はスラックスとセットで着ることを想定しており一定の耐久性が求められます。

目が詰まっているので引っかかりづらく光沢があるのが特徴です。

 

こちらはジャケット生地です。

ジャケット生地は生地感を出すために甘く織られており、特殊な織り構造の物が多いです。

セットアップでは躊躇してしまうような大きな柄もジャケットでは抵抗なくお召しいただけます。

ジャケット生地でスラックスを作る事もできますが生地自体が不安定な為、動きの中で

サイズが変わってしまう事もあります。

ご注文の際は、スラックスとして作っても問題ないかどうかスタッフに確認することをおすすめします。

 

②ポケット

続いてデザインとして欠かせないのが胸や腰のポケットです。

セットアップスーツのポケットの大半は生地に切り込みを入れるセットインポケットが主流です。

シルエットもスッキリに見えますね。

 

 

ジャケットは外側から貼り付けるアウトポケットが一般的です。

柔らかい雰囲気でどこか遊び心を感じさせます。

プリーツ入りなどのデザインも豊富です。

 

③仕立て

【スーツ仕立て】

構築的で美しいフォルムを作り出す為に芯地や副資材を使用した仕立てです。

裏地も総裏や背抜きが一般的で型崩れを防ぐ事を目的とした作りになっています。

 

【ジャケット仕立て】

芯地や裏地を極限まで省くことでより軽く、快適な着心地を追求した非構築的な仕立てです。

「アンコン仕立て」といいます。

芯地を省く代わりに、ジャケットの見返し(内側)を2枚重ねで強度を増しているため、

耐久性についても問題ありません。

 

④肩の作り

③項の仕立てに付随しますがスーツの肩周りは構築的で美しいフォルムを形成するために

パットやたれ綿などが入っています。

長年愛用しても型崩れせずキレイなシルエットを保ち続けてくれます。

 

ジャケットではリラックス感のあるマニカカミーチャが一般的です。

シャツ袖とも言われる袖付け技法で肩パットやたれ綿を一切使用せず、袖付けをする際にいせ込みを

入れて取り付けます。肩の可動域も確保でき動きやすいのも特徴ですね。

 

⑤サイズ

ビジネススーツは目上の方やお客様に不快感を与えない紳士的なサイズ感があります。

サイズ感でもっとも印象を左右するのが着丈です。

一般的な目安として、まっすぐ立っているときに後ろから見て、お尻の一番下の線で

あるヒップラインがぎりぎり見えるくらいがちょうど良い長さとされています。

 

ジャケットはスーツを基準に1〜2cmほど短くし軽い印象にしてみましょう。

好みもあるので必ずというわけではありませんが、違いを付けることが重要なのです。

 

解説してまいりましたがいかがだったでしょうか。

重要なのは着用シーンや用途にあったものを作ることです。

「ビジネスでも兼用するし、崩しすぎない方がいいかな。」

「休みの日しか着ないから色々挑戦してみようかな。」

 

スーツと違いジャケットはコーディネートの難易度も上がります。

経験豊富なスタッフとあーでもないこーでもないと相談しながら素敵な一着を作っていきましょう。

 

皆様のご来店こころよりお待ちしております。

 

ビッグヴィジョン 吉祥寺店

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