便利で簡単!ウォッシャブルスーツ
そろそろ春めいた日も出てきましたが皆さんの周りはいかがでしょうか?
寒い時期は早く暖かくなって欲しい!と願うのは誰でもそうだと思いますが、今度は夏になれば夏になったで暑い!汗をかいてスーツが気持ち悪い!っていうのも人の常ですね。
さて、そんな寒い季節から暑い季節を考えなければならない時期になりましたが、こんな中ビッグビジョンはまたまたユニークなことをやらかしたいと思います。
それは・・・ ウォッシャブルスーツ
そう、某量販店さんが松岡修三氏のCMでやっていたウオッシャブルスーツ。
これをオーダースーツ業界ではじめて(?)取り入れてみようと頑張ってみました!!
それではこのウォッシャブルスーツ、
どんなものを指して、どんな特徴や注意事項があるのでしょうか?
その1:素材特性
>>>ウオッシャブルスーツの素材には特徴があります。
それはウール50%ポリエステル50%前後の素材を使用していること。
これは素材特性として、ウールは着心地が良く良いのですがどうしてもクリーニングによりシワがよったり縮んだりしやすく、後々のプレス等を考えると、物性的に安定したポリエステルを高い比率で混紡しないと家庭内でメンテナンスできるウォッシャブルスーツにはならないということです。
ですから、ウール100%の高級素材でウォッシャブルという物は原則的にありません。
※:一部特殊加工をした物を除く
一方、それではポリエステル100%素材の方がもっとウオッシャブルに適しているか?と思われるかも知れませんが、これもデメリットがありウールが入りませんと暖かみのある風合い、高級感が出ませんから間をとってのウール50%、ポリ50%なのです。
その2:ご家庭の洗濯機で洗える。
>>>ウオッシャブルスーツはその名の通り、『洗えるスーツ』
でも、それにはある程度のルールが必要です。(業界として決まっている訳ではありませんが当社ではこのように社内ルールを作っております。)
それは。。。
・家庭用の洗濯機で洗っても支障がないこと。
一部、注意事項がありますが、その注意事項を守ってご利用になれば特段の専門技術がなくても縮んだり、型くずれしないことが前提です。
・比較的乾燥が短時間で済むこと。
スーツを洗った後、乾燥機は絶対にNG。乾燥は陰干しが原則です。
とはいえ、ハンガーに掛けて吊したら水滴がポタポタ...これでは困ってしまいます。
脱水で水分が抜けやすい副資材を使って仕立てることも条件の1つです。
・洗濯後のアイロンもご家庭で行えること。
アイロンもプロの技術が必要な作業ですが、ウオッシャブルではシワが付きにくくor取れやすく比較的アイロンが簡単なことが条件です。
当社ではこの3点をウォッシャブルスーツに必要な事項として商品開発いたしました。
つまり、ウォッシャブルスーツでもシャワーでもちろん汚れは綺麗に落ち、シャワーで洗うことも可能ですし、
シャワースーツは洗ったまま干せばそれで良いか?といえば、プレスした方がより仕上がりは良くなります。
とはいえ、このようなハイテクスーツは各社各様、製造特許等も含めて複雑ですから、この辺は各メーカーの商品説明を優先してご理解下さい。
具体的な商品は・・・ |
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スーツはどんなに機能性が高くても、色柄が気に入らなくてはダメです。 そこで、皆さんに格好良くウオッシャブルスーツを着こなして頂こうとビッグヴィジョンではウオッシャブルスーツ用の生地として2つの価格帯で約20柄の商品をご用意いたしました。 主にご用意いたしましたのはお手頃価格帯の商品 29,400円シリーズ |
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説明だけでは分からない!という方もいらっしゃると思いますので、実地で試してみました。
実際に皆さんが水洗いする際の参考になりますから是非一緒にご覧下さい。
1.ウオッシャブルだからといっても全自動洗濯機でじゃばじゃば洗うのはNGです。
先述のようにウオッシャブルといっても基本はウールが50%近く入っている物ですからそれなりに丁寧に扱わないと、後々型くずれしてしまいます。
洗濯のポイントは・・・
綺麗に畳んでネットに入れて洗濯
手洗いモードで洗濯
※:ネットがなければタライで静かに押し洗いでもかなり汚れは落ちます。
水温は30度以下位
※:温度が高いと皮脂汚れ等タンパク質汚れが凝固します。
ネットに入れて比較的軽め(短時間1〜2分)で。
※:強くやりすぎるとシワが付きやすくなります。
洗濯が終わったら次は乾燥です。えっ?乾燥?乾燥機にかければ・・・というのは絶対NGです!
乾燥のポイントは・・・
肩幅のあるハンガーに掛けて
陰干し(天気の良い日に半日かけて干すぐらいのイメージで。)
乾燥の時、便利なのは肩幅のあるハンガー。
我々オーダー店では商品配送の際に型くずれしないよう肩幅のあるハンガーを使いますが、これが肩幅にぴったりあって一番便利。
(木製のハンガーは色落ちしないかご注意下さい。)
ハンガーに掛けてたら次は風通しの良いところで半日陰干しです。
スーツは生地や裏地だけではありません。
芯地に、胸のボリュームを増す増し芯、肩パッドなど結構水分を吸う副資材を使っています。
ウオッシャブルスーツでは画像のように、裏地がメッシュだったり、芯地・肩パッドも水はけの良い物を使用しますが、それでも丸一日陰干ししてスッキリしてからの方が良い仕上がりになります。
洗濯が終わり、乾燥が終わったら、最後の仕上げアイロンです。
実のところご家庭ではこれが一番難しく思われがちなところです。
ですが、ご安心下さい。やってはダメなことだけキチンと守ればそれ程難しいことではありません。
ではまず、絶対やっちゃいけないところから説明しますね。。。
NGその1:
温度は中温以下。アイロンを長く当てすぎないこと
当たり前ですが、一箇所に長く当てますと熱で生地が焦げますし、テカリの原因にもなります。
NGその2:
直接アイロンしてはダメ(必ず当て布を)
失敗するとしたら実はココかも知れません。
誰も教えてくれないことですが、化学繊維系の素材は熱でテカってしまいますから、必ず当て布はして下さい。
当て布は手ぬぐいでも古い布巾でも薄手の物で大丈夫です。
続いて、具体的にどうするかをご紹介します。
はじめに、まず皆さんに安心して貰いたいと思います。
それは、このスーツがウォッシャブル素材で出来ているということ。
当たり前ですが、これが大きな威力を発揮します。
まずは、水洗い直後のスーツをご覧下さい。
どうでしょうか?
通常のスーツと比べればシワは少ないですが、それでも結構縦にシワが入っていますよね。
(シワの入り方は洗濯ネットの畳み皺などが多く、ケースバイケースです。)
え゛!これをアイロン?!大丈夫かな〜
ちょっと怖くなってしまう画像です。
<< 乾燥後は・・・ >>
しかし、、、半日陰干しをすると、アレっ?シワが明らかに減っている?!
そうです。ウールは自然に伸びる素材特性がありますから黙っていても乾燥することである程度のシワが消えてしまうのです。
ポリエステル素材が入ることでシワそのものを抑え、乾燥するときにはウールの素材特性でシワが伸びる。だから乾燥後のシワはある程度しか出てこないのです。
これがウォッシャブル素材の特徴と言っても過言ではありません。
これならこの先のプレスも大丈夫そうですよね???
<< まずはパンツから・・・ >>
それではいざアイロン掛けに挑戦。
まずは、パンツです。
パンツは2つ織りになっていますから比較的やりやすいと思います。
折り目が消えにくくなるシロセット加工などをしていると楽に出来ますが、基本的にはセンタープレスに合わせてプレス。
これぐらいなら誰でも出来ますよね?
ちょっと面倒なのは腰回り。
我々プロは立体的なアイロン台がありますが、ご家庭にはそんな物はありません。
そんな時はボロタオルなどを中に詰めて少し立体感を持たせてプレス。
ベルト周りや正面などは結構目立ちますから少しだけ丁寧に。
はい。これで完成です。(生地にもよりますが、今回は約2〜3分でここまで出来ました。)
<< 手強そうな?!上着は・・・ >>
ご家庭の方から見ると手強そうに見えてしまうのはやはり上着でしょう。
私でも大丈夫かしら?という奥様の声や、アイロンになれていない独身男性諸氏の声が聞こえてきそうです。
でも、安心してください。誰でも出来ますから。
やり方は色々ありますが、私はこんなやり方をしました。(一応プロとしての手順ですが、、、)
まずは袖から
袖は、筒状ですからそのままですとアイロンが難しいです。
でも、これもタオルを筒状にして中に詰めて、軽くアイロンすればこれでOKです。
次は、胴回り1周です。
まずは襟を伸ばし、前身頃から。
ここは万が一があると目立つ場所ですからやはり当て布はしておいた方が良いでしょうね、、、
ダメな方は軽くだけにしておいた方が無難です。
襟周りは、伸ばしてプレスすると元々のプレスが残っていますからフワッと襟が立ち上がると思います。
この辺、ビッグヴィジョンでは芯地も良い物を使っていますから襟周りは綺麗になると思います。
背中は、比較的平面的ですからそのまま当て布をして軽くプレス。
シワも乾燥によってかなり取れていますから気になるところにスチームを当ててやればOKです。
難しそうな肩は。。。
ちょっと難しそうなのが立体的に出来ている肩の部分。
ここは大きめのバスタオルを丸めて内側に入れて、プレス。
初めからそんなにシワになっていませんでしたから、軽く形を整えるだけで十分です。
乾燥でシワがある程度取れるというのはその後のアイロンが劇的に楽になりますね。
こんな感じでズボンで3分、上着で5分程度あれば十分綺麗な状態になりますヨ。
いかがでしょうか?ビッグヴィジョンのウォッシャブルスーツ
スーツは一般的にはドライクリーニングに出されますが、ドライクリーニングでは石油系の溶剤を使うため油性汚れには強いですが、水溶性の汚れは落ちにくいものです。
ご家庭の洗濯機で洗えればドライで落ちにくい汗や食べ残しなどの水溶性汚れが落ちますから結構重宝します。
またいちいちクリーニング店に持って行かなくても良い訳ですからその手間も省けますしね。
是非、ビッグヴィジョンの今シーズンの一押しウォッシャブルスーツを是非お試し下さい。